映画の感想:第10回 『ラ・ラ・ランド』

記念すべき10回目は『ララランド』です。

 

最近精神的にしんどいことが多くまあ以前からでもあるんですけど

長文を書く気力が確保出来ませんでした。

今日は『ララランド』のBGMを聴いてるので若干のテンションアップです。

まあ今書いてる文がいつ表に出るかは分かりませんが。

(追記:当日中に書き上がりました、やったね)

 

さて、本作は大変に賛否の意見がお互いに「強い」作品となっておりますが、

私は以下の評点で行きたいと思います。

 

好き度:8

推奨度:7

 

 

〇好き度

「なんだ、意外と高いじゃん」と思われたかもしれません。

そうです、意外と高いんです。個人的に本作は結構気に入りました。

ビジュアルも好きだし、ストーリーも悪くないし、何より曲が良いですからね。

私基本的にミュージカルって好きなんですよね。それもありますけど。

 

あと『ブレードランナー2049』で主人公Kを演じたライアンゴズリングが良い感じでした。

前はライアンレイノルズと区別がつかなくて「え?別人なの?」と言ってましたがもう大丈夫です。

多分。

 

 

〇推奨度

本作は「見た人が恋に落ちる」とコピーがついてますが、それは言い過ぎだと思います。

本作は女性。特に20代もそこそこな社会人女性には非常にオススメです。

あと恋愛経験もそこそこ積んできた男性も悪くはないかもしれません。

しかし、恋愛そのものに夢をみている少年少女の皆さんにはちょっとオススメ出来ないかもしれません。

ここはネタバレする所ではないのでこれでもかなり伏せてますが、取り敢えず本作は大人向きです。

別にエッチなシーンがバンバン出てくるとかじゃないです。そこは安心してください。

 

 

以下ネタバレいきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〇ネタバレ

もし仮に私が恋に恋する年頃、恋愛と言うものにまだある種の幻想を抱いていた時期にこれを観ていたら「ざっけんな!」と叫んでいたことでしょう。

評価は2とかですよ、きっと。1じゃないだけ恩情、BGMのおかげ。みたいな。

 

 

男性だけじゃなく女性からも結構嫌われたり貶されたりするのはヒロインのミア。

サジェストもまあそこそこ直球の罵倒が出てくる辺り結構恨まれてますね。

確かにミアは映画のヒロイン然としてないというか、最初から彼氏いたのに勝手にセブの元に飛び出してますからね。

そもそもが言っちゃなんですがお尻が割と軽い女性です。

そんなミアが最終的にセブを選ばずに「お前も頑張ってんじゃーん」みたいな感じで去っていくのは観ていた人の心を悪い方向に揺さぶってしまったようです。

 あと何気に普段の振る舞いも決して良いとは言えません。

バイトなんて「あ、オーディションがあったんだ。抜けまーす」ですからね。

他にも色々ありますが、とにかくまあそこそこ利己的な人間として描かれています。

 

しかしです。私は個人的にそこまでミアに悪感情は持っていません。

勿論これが私が思春期真っ盛り、恋が憧れだった時代に観てたら上記の様に叫んでたでしょうし、ミアも大嫌いになっていたでしょう。

しかし大人になった今では「まあそんなものよね」と思います。

ミアという女性(キャラクター)全体を指してそう思います。

 

そして対するセブことセバスチャン。まあ彼も彼で人としてはそこそこアレです。

まずオーナーに指定された曲は「やだやだ!僕の弾きたいのはそんなのじゃない!」と無視し結果クビに。

そしてセブの演奏を聴いて感激して駆け寄ってきたミアもガン無視。

プライドだけが高く口だけ立派な売れないミュージシャンあるあるなダメな男になっています。

そして最終的にミアと衝突し、頑張って絞り出した言葉が「まあなるようになる」

はい、ダメー。

ミアは恐らくセブからのプロポーズを待っていたのだと思います。

 

恐らくあの直後関係が破綻したミアは号泣し、セブは「仕方ない」と思ったでしょう。

そしてしばらくしてミアは「しょうがない、切り替えていこう」となり、セブは「あんな事言うんじゃなかった」と思ったでしょう。

それが5年後の再会シーンの彼らの立ち位置の違いなのかなって。

女優として大成功し伴侶や子供にも恵まれ何一つ不満の無いミア、

夢である自分の理想の店が持て、理想の自分の姿をそこで披露出来ているセブ。

同じ夢叶え人のはずなのにセブだけどこか寂しそうなのはやはりそういう事なのかなって。

「男の恋愛は名前をつけて保存 女の恋愛は上書き保存」ともう陳腐化する程言われているコレですね。

 

二人のどちらかが想像しているのか分からないあのif、あれは私は二人とも見ていると思います。

が、それに対する姿勢は二人の気持ちはイコールではないのでしょう。

セブは後悔した選択への未練、ミアは楽しかった青春の一コマその延長線、といった感じですかね。

 

しかしよくよく考えたらミアの男性遍歴は

 

イケメンだけどどこか合わない人

夢を持って情熱に燃えるが将来が見えない人

社会的にしっかりした立場があり安定した人

 

とみょーにリアルですよね。

旦那さんがどういう人かは特に触れられてなかったと思いますがまあ女優として大成した人が選んだ人なんですしそこは推して知るべしですよね。

 

「ハリウッド版『秒速5センチメートル」と呼ぶ声も聞こえてくる本作ですが、確かに似てはいますね。

まあ余りそういう表現を面白おかしく取り入れるとお互いに良くないので私は程々にしておきますが。

 

とにかく本作は曲が良く常に浸りながら楽しませて貰えました。

もっと歌とダンスのシーンがあっても良いんじゃないかなーとは思いますが。

観て良かったと思えるし、UHDやサントラも持ってて損ではない、心に残る良作であったのは間違いありません。

ただオチは知らずに観たかったですね。はっきりと知っていた訳ではないですが色んな所で「結末が・・・」と言われてるのをうっかり見てしまっていたので察する所がありました。

 

あと「観るもの全てが恋に落ちる」というキャッチはどうなの!?と思いますね。

だって結末が離別じゃないですか。いや、あれをバッドエンドという訳じゃありません。

でも世間一般的なハッピーエンドじゃないじゃないですか。

「二人は結婚し幸せな家庭を築き夢まで叶えて最高!お仕舞!」じゃない。

解釈はどうあれ二人は離別、ここは絶対なオチな訳ですよ。

これカップルで観てたら気まずくなりそうじゃないです???

女性サイドは「そうよね!恋愛ってそんなものよね!」となるかもですが、

男性、しかも恋愛経験が浅い人ほど「嘘だろ・・・?」ってなると思いますから。

 

あとこれBDなのに音声がAtmosという素敵仕様なんですよね。

最初アンプの表示がAtmosになってて補正かけたかと思って何度も確認しましたもんね。

でも正直そんなにAtmos効果は感じなかったかな