映画の感想:第4回 『太陽を盗んだ男』
レビューは久しぶりですね。
第4回目です。
好き度:10
推奨度:7
滅多に実写の邦画は観ないのですが、この作品は手元に置いておきたいレベルで気に入りました。
10年くらい前に「カルトな映像集!」みたいなよくあるムック本を読んだのがこの作品を知ったきっかけです。
あらすじには惹かれるものがありましたが、主演が沢田研二
当時の私は「沢田研二の歌は好きだけど演技とか出来るの?」と思い観賞をスルー。
そこから年月は流れて今年の4月、そして今週末再度鑑賞した次第です。
〇好き度
まずタイトルから惹かれるものがありますね。
「太陽を盗んだ男」、洒落てますね。他にも候補があったそうですが、これになって本当に良かったです。
そして作品を象徴するポスター!載せて良いのか分からないので割愛させて頂きますが、
検索すればすぐに出てくるので是非ご覧になってください。
上半身肌の沢田研二がピストル構えて原爆を持っている実にサイケデリックなヤツです。
これも実に堪りません。売ってたら買ってきて部屋に飾りたいレベルに好きです。
〇推奨度
「中学の理科教師が原爆を造り出し政府へ要求を突きつける」といった設定だけに地上波は絶望的な今作ですが、
描写自体は変なお色気もグロもないので極端な話、家族揃って観て貰っても大丈夫だと思いますね。
まあそんなご家庭は皆無でしょうけども!
設定自体は荒唐無稽ですがそれがエンタメ性を上げることに一役買っているんですよね。
「何か邦画で面白いのない?」と聞かれたらこれをオススメします、私は。
〇ネタバレ
例によってネタバレ注意です。
主人公である城戸誠に共感は出来ないし理解も出来ないけど、
何故か惹かれてしまいますね。
警察に要求を突き付けてそれが叶った時の「やりました!城戸誠もやりました!」と諸手を挙げて喜ぶシーンや、意外とちゃんと(ぼけっとしながらも)教師をしてたり、
猫を可愛がったり(?)、おもむろにプルトニウムの塊をプールに撒いたら子供たちが苦しみだした途端「みんな!プールから逃げろ!」と急に真人間になったりと、独特のキャラクターが堪りませんね。
あと沢田研二の女装シーンがあるんですけど、びっくりするくらい似合ってて驚きました。
あれには監督も驚いたとどこかで書いてましたね。そりゃ国会議事堂にゲリラロケいけますよ。
そうでした、後半の山場であるカーチェイスシーン。
あれもゲリラ撮影らしいですね。
あんな事今やったら大炎上ですよ。
でもおかげですごい画が撮れましたよね。
あの執念のゲリラ撮影で得られたカーチェイスシーンは必見ですよ。